タバコ用の空気清浄機は、民生用、業務用問わず、多くのタイプが出回っています。しかし、空気清浄機ではタバコのガス状成分が除去できないことは国も認めており、「空気清浄機の設置のみで受動喫煙防止対策を実施することは避けることが望ましい。」とされています。
喫煙室の技術的留意事項に関する厚労省通達 : 平成27年(2015年)5月15日
- 空気清浄機は、タバコ煙の粒子成分をよく除去するが、ガス状成分は除去できない。このため、屋外排気装置を設置せず、空気清浄機の設置のみで受動喫煙防止対策を実施することは避けることが望ましい。
港区の「みなとタバコ対策 優良施設ガイドライン」: 平成27年(2015年)9月
- 「空気清浄機では分煙できません! 空気清浄機では有害成分の多くを占めるガス状の有害物質を取り除くことが出来ないことが明らかになっています。屋外への排気装置が必要です。」
ではなぜ、タバコ用・業務用 空気清浄機では煙草の臭いをとれないのでしょうか。
空気清浄機は、VOCなど有害ガス除去のために生まれていない
空気清浄機は、大気汚染による呼吸器障害などに端を発して登場してきた粉じん除去用の民生品です。
空気清浄機には、粉じん除去用の各種フィルターが内蔵されています。喫煙室用・業務用として電気集塵やプラズマ、光触媒等の機能を付加し、脱臭・消臭性能を強化したタイプの空気清浄機が多く出回っています。しかしながら、環境たばこ煙のガス状物質に含まれるVOC(揮発性有機化合物)を瞬時に除去することは難しいのが現状です。
一方、脱臭装置は、工場や下水処理場などの悪臭ガス除去ニーズによって登場してきた限定領域で必要とされる産業品として誕生しました。有害なVOCを瞬時に吸着・捕捉する能力をもつ装置として多くの実績を有しており、「シガーPOT」は活性炭装置に粉じんを除去するHEPAフィルター等を組み込む事によって、環境たばこ煙の除去性能をも併せ持つ脱臭装置です。
空気清浄機は、粉じん用のため、径0.1μm以上の粒子を捕獲
上記は、臭い物質の粒径と、フィルター、活性炭の除去範囲を示したものです。たばこの煙には、煙そのものと、もっと微細なガス状物質があります。そしてVOCなど有害物質は、ガス状物質に含まれます。この0.05μm以下の粒径物質は、活性炭でないと除去できません。
超ULPA、ULPAフィルターも一見小さな粒径の臭い物質を除去しそうですが、フィルター式は高性能になるほど高額であり、吸引するためのファンが大型になります。それを避けるために、いくつか異なる粒径を捕獲できるフィルターを多層式に使用することになりますが、高額になる一方で、それでもやはり、煙草のガス状物質を捕獲することはできないのです。
活性炭の脱臭能力はその重量に比例します。 「シガーPOT」及び「Qポット」に内臓されている活性炭の重量は各々約20kgです。
たばこの本数に換算すると、47,000本以上の環境タバコ煙(ETS)を吸着・捕捉することができます。
当社は長年、病院、下水処理施設、工場などでシビアな臭い(VOCなど有害物質含む)の脱臭を専門とする脱臭専門会社です。今回、タバコの臭いをとることに特化した小型の喫煙室システムを開発いたしました。
従来のタバコ用・業務用 空気清浄機で臭いでお困りの企業様、ご相談ください。当社のシステムは、ガス状物質を活性炭で捕獲しながら、HEPAフィルターも搭載することで空気清浄機のような機能も持つデュアルシステムです